新年に神社で初詣を行う際、正しい参拝の作法を知っておくことは大切です。
特に「二礼二拍手一礼」という手順は、日本の伝統的な神道の礼法の中で広く知られています。
二礼二拍手一礼とは?
二礼二拍手一礼をする意味
「二礼二拍手一礼」の作法は、神様に対する敬意と感謝を表現するために行われます。
具体的には、90度の深いお辞儀(拝)、胸の前での二回の拍手、そして最後にもう一度の深いお辞儀を行います。
- 二礼(二拝)
90度の深いお辞儀を二回行うことで、神様に対する敬意と感謝の気持ちを表します。
この深いお辞儀は、自分を低くして神様の存在を最大限に尊重する姿勢を示します。 - 二拍手
胸の高さで手を合わせて二回拍手をするこの行為は、神様を呼び寄せ、邪気を祓うためのものです。
また、拍手することで、自分の手が空であること、つまり下心がないことを神様に示す意味もあります。 - 一礼(一拝)
最後の一拝も90度の深いお辞儀で、参拝を終える際に神様を送り出す敬意を示します。
この一礼で、参拝者は神様への感謝と敬意を再度確認します。
また、拍手は必ず音を出して行うことが重要です。
音を出すことにより、神様の注意を引きつけるとともに、活気ある気を送るとされています。
一方、音を出さない拍手(陰手)は、神道式の葬儀など、不祝儀の場で用いられることがあります。
この違いは、その場の雰囲気や意図を反映しているため、参拝時には音を出して拍手するのが適切です。
この一連の動作により、参拝者は神様への敬意を示すとともに、神様を招き入れ、邪気を祓う意味が込められています。
二礼二拍手一礼の読み方とお辞儀の角度
この礼法の名称は「にれい にはくしゅ いちれい」と読み、これは礼を2回した後に拍手を2回して最後に礼を1回することになります。
より正式には「にはい にはくしゅ いっぱい」(二拝二拍手一拝)とも表現されます。
「礼」は約30度から45度、「拝」は約90度の深いお辞儀とされています。
二礼二拍手一礼の具体的な手順
- まず、本殿に向かって深く二度拝礼します。
- 次に、胸の前で手を合わせ、二回拍手を打ちます。
拍手は神様を呼び寄せるとともに、自らの清らかな心を示します。 - 最後に再度深く拝礼して、神様への感謝と敬意を表します。
参拝の際には、お賽銭を入れた後にこの一連の作法を行い、鈴を鳴らすことが一般的です。
お願い事をするタイミングは、拍手の後、最後の一礼を行う前に心の中で行います。
二礼二拍手一礼の例外
通常の神社で行われるこの作法とは異なり、出雲大社などでは「二礼四拍手一礼」を行う場合があります。
また、お寺での参拝では「二礼二拍手一礼」は行わず、合掌してから一礼をします。
各地の神社やお寺で異なる作法があるため、目的の場所に特有の作法がないか確認しておくのをおススメします。
二礼二拍手一礼のやり方
初詣での参拝方法において、「二礼二拍手一礼」は非常に重要な作法です。
ここでは、その詳細な手順と意味について解説します。
二礼二拍手一礼の順番と詳細な手順
この参拝作法は、神様への敬意を表すために行われます。
具体的な手順は以下の通りです。
- 最初に深く二度お辞儀をします。
これが「二礼」です。 - 次に、胸の前で手を合わせ、右手を少し下にずらしながら二回拍手をします。この動作は「二拍手」と呼ばれ、神様を招くと同時に純粋な心を示す象徴です。
- 拍手の後、もう一度深くお辞儀をして、神様への敬意を再度示します。
これが「一礼」になります。
手を合わせる際に右手を少し下にずらすのは、神様との一体感を表現し、指先を揃えることで祈りの心を込めるとされています。
一揖 → 二礼 → 二拍手 → 一礼 → 一揖
この一連の流れは、神様に対する最大限の敬意を示し、祈りを捧げる適切な方法とされています。
拝礼の前後には軽く会釈(一揖)を行い、始まりと終わりを明確にします。
一揖の角度は45度が目安です。
二礼二拍手一礼中のお賽銭、鈴、お願いのタイミング
拝殿での具体的な流れとして、以下の順番で行います。
- お賽銭を入れる
最初に一揖をしてから、お賽銭を静かに賽銭箱に入れます。 - 鈴を鳴らす
お賽銭を入れた後、鈴を鳴らして神様の注意を引き、悪霊を払う意味も含めます。 - お願い事をするタイミング
二拍手をした後、最後の一礼の前に、自分の住所や名前を心の中で呼び、日頃の感謝と共に願い事をします。
このように、一連の動作は神様への敬意と感謝の表現であり、年の初めに適切に行うことで一年の幸運と健康を願うことができます。
あとがき
今回ご紹介した「二礼二拍手一礼」の手順と意味は、初詣の際に神社での参拝方法として非常に重要です。
適切な作法を理解し、実践することで、神様への敬意を表し、新年の福を祈ることができます。
初詣は多くの人で賑わいますが、この作法を身につけて、心静かに神様にお参りしましょう。
神聖な場所で心を込めて行う参拝は、新年の素晴らしいスタートとなるでしょう。