お彼岸やお盆には、多くの方がご先祖様のお墓参りをされることでしょう。
そこで立ち止まってしまうのが「どのような花をお供えすれば良いのか」という点ですね。
多くの場合はお墓でよく見かける菊を選びがちですが、お墓参りの際の花選びには、マナーや一般的な慣習があります。
本記事では、以下の内容に焦点を当てて、お墓参りに相応しい花の種類、造花の是非、適正な価格帯などについて詳しく解説していきます。
- お墓参りに適した花の種類
- 造花の使用について
- お花の値段の目安
これらのポイントをおさえ、故人に敬意を表する適切な選択をしましょう。
お墓参りに適した花の選び方
お墓参りには様々な花が用いられますが、特に菊が好まれる傾向にあります。
その理由としては、花持ちが良く、頑健で長持ちするという特性のほか
菊に「邪気を払う」
という伝統的な意味合いが込められているためです。
しかし、お墓に供える花は菊に限定される訳ではありません。
大切なのは、故人が生前愛していた花や季節に応じた花を選ぶことです。
故人の思い出と結びつく花を選べば、より心のこもったお供えになるでしょう。
お墓参りに不向きな花とは
お墓参りには手向ける花選びにも気をつけなければなりません。
全ての花が適しているわけではなく、お供えするのに向かない種類が存在します。
では、どのような花が不向きなのでしょう?
- トゲのあるバラやアザミなど、傷をつける恐れのある花は避けましょう。
- ユリのように匂いが強い種類や、散布しやすい花粉を持つ花も考慮が必要です。近年では、花粉が少ないタイプが選ばれる傾向にあります。
- 彼岸花のような毒性を持つ花は、供養の場にふさわしくないとされています。
墓参りの際に贈るべきお花とは
墓参りの際にどのようなお花をお供えすればよいでしょうか。
亡くなった方が生前に愛したお花が最適でしょうが、その他にも墓前に捧げるのに適したお花が存在します。
特に、仏教の儀式などで一般的に用いられる花々がお勧めです。
季節ごとにふさわしいお花は異なるものの、通常、よく利用される花はいくつかあります。
選びに迷った際は、花屋さんに相談するのも良いでしょう。
ご予算や、選ぶ方の好み、さらに季節に見合った花を選んでいただけるはずです。
お供えに造花は使ってもいいの?
お墓参りの際、目にすることの多い造花ですが、果たしてそれは適切なのでしょうか?
生花はいずれ枯れる運命にありますから、それを考えるとメンテナンスフリーの造花は良い選択肢に思えることも。
しかし、それが適しているかを考えると少し迷いますね。
実際に調べてみると、大切なのは供養する心から来る行動ということです。
従って、造花であっても供養の気持ちを込めてお供えするならば不適切ではないとされています。
ただし、注意しなくてはならないのは、他の参拝者や寺院のご住職の考え方です。
造花が適していないという見解や、仏教の教義に反すると考える方もおり、これが原因で不快感を与えたりトラブルの元になることもあります。
このため、生花を選ぶ際と同じように事前に意見を求めたり、事情を説明したりする配慮が求められるでしょう。
お墓参りの花の価格帯
お墓参り用の花束や生け花の価格は様々ですが、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
一般的に、お墓参りに用いる花の種類や量、花屋の立地などによって価格は異なります。
また、季節や行事によっても値段が変動することがあります。
仏花の平均価格について
お墓参りに持参する仏花には一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
市場に出回っている仏花は価格帯が様々ですが、一般的な相場としては500円前後から、約1,000円程度が目安となることが多いです。
さらに高価な生花のアレンジメントなども存在しますが、この価格範囲が平均価格です。
なお、具体的な価格帯を知りたい場合には、事前に花屋を訪れてみたり、通販サイトを利用してお調べするのがおすすめです。
生花はどうしても価格が高く感じられがちですが、お花屋さんなら、お手頃な価格で満足のいくアレンジメントを提供してくれることもあります。
ただし、スーパーやネット通販と比較すると、花屋さんでの仏花は若干高い傾向にあるので、予算設定は最低でも1,000円以上を見込むと良いでしょう。
お花の購入先について
お墓参りに持参するお花の購入場所には、いくつかの選択肢があります。
まず、品質や種類を重視するなら、専門のお花屋さんを利用することをお勧めします。
予算を提示しつつ、墓参り専用の花束を依頼することで、故人が好んだ花を選ぶことができます。
一方で、お盆やお彼岸など、墓参りの需要が高まる時期には、スーパーやホームセンターでも仏花を取り扱っている場合があります。
こだわりがなく急いでいる場合には、これらのお店で購入するのが便利です。
また、普段の買い物ついでにホームセンターを訪れた際に、仏花の種類や価格をチェックしておくと、後々選ぶ際の参考になりますよ。
前日にお供えする花を購入する際の注意点
お供えの花は鮮やかさを保ちたいですよね。例えば、お墓参りに遠い場所から朝早く出発する時、当日の朝は準備で大忙し。
そんな時は、前日に花を準備する必要があります。
その場合、購入後の花の茎を約2~3cmカットし、新聞紙で包んで水をたっぷり入れたバケツに立てて保管しておきましょう。
この少しの手間をかけることで、翌日も新鮮な印象の花をお墓に飾ることができるでしょう。
まとめ
お墓を訪れた際に供えるお花について、残念ながらその場に置いておくと枯れてしまうのが常です。
一部の霊園では枯れたお花を処理してくれるサービスがある一方で、生花を持ち帰ることを奨める場所も存在します。
よくお墓参りに行けない方の場合、枯れ切ったお花が放置される可能性が高いため、持ち帰りを検討するのが賢明かもしれません。