鮭(シャケ)とサーモンの違いや定義は？

鮭(シャケ)とサーモンの違い

「鮭(シャケ)」は天然で捕れた魚や加熱して食べる場合に使われます。

「サーモン」養殖された魚や生食用の場合に使われることが多いです。

鮭(シャケ)とサーモンはどちらもタラ科の魚で、基本的には同じ魚を指しています。

しかし、料理界では、この二つの魚の呼び名は、天然か養殖か、そして生か加熱かによって異なります。

一般的に、「鮭(シャケ)」という名前は天然で捕れた魚や加熱して食べる場合に使われます。

対して、「サーモン」という名前は、養殖された魚や生食用の場合に使われることが多いです。

たとえば、寿司屋では生のサーモンは「サーモン」、焼いたり炙ったりする場合は「鮭(シャケ)」と呼ばれます。

この違いには、寄生虫であるアニサキスが関係しています。

天然の鮭(シャケ)にはアニサキスが寄生している可能性があり、そのまま食べると食中毒を引き起こすことがあります。

しかし、アニサキスは加熱することで死滅するため、天然の鮭(シャケ)は加熱して食べるのが安全です。

一方で、養殖されたサーモンは人工飼料を食べるため、アニサキスに感染するリスクが低く、生食に向いています。

「サーモン」という名称が養殖された鮭に使われるようになったのは1980年代のことで、ノルウェーでの養殖技術の普及がきっかけでした。

ノルウェー人が日本に養殖されたサーモンを紹介した際、天然のサケと区別するために「サーモン」という名称を採用しました。

これが定着し、現在では加熱調理が必要な天然のサケは「鮭(シャケ)」と呼ばれ、生食用の養殖サーモンは「サーモン」と区別されています。