JR東日本の普通列車を利用する際、グリーン車内のコンセントを探す通勤者や旅行者に向けて、グリーン車の電源コンセントの有無や配置について情報をお届けします。
グリーン車とは、一般的な車両よりも快適な座席、広い足元のスペースを提供し、スマートフォンやノートパソコンなどの充電に便利なコンセントを備えた特別な車両です。
JR東日本の普通列車におけるグリーン車は、他のグリーン車と異なり、指定席ではなく自由席が特徴です。
また、座席予約ができないことも覚えておくと良いでしょう。
普通列車のグリーン車は主に4号車と5号車で運行され、2階建てのダブルデッカー車両が多いです。
では、これらのグリーン車には電源コンセントの設置があるのでしょうか?
特定のJR東日本路線で設置がある普通列車グリーン車のコンセント
まず知っておきたいのは、一部のJR東日本路線の普通列車グリーン車にのみコンセントがあるということです。
それでは、どの路線のグリーン車でコンセントが利用できるのでしょうか。
コンセントが使用できる路線
以下の路線では、グリーン車にコンセントが設置されています。
– 総武快速線:東京から千葉まで
– 外房線:千葉から上総一ノ宮まで
– 内房線:蘇我から君津まで
– 総武本線:千葉から成東まで
– 成田線:佐倉から成田、成田から成田空港まで
コンセント未設置の路線
一方で、次の路線のグリーン車にはコンセントがありません。
– 高崎線:上野から高崎まで
– 上越線:高崎から新前橋まで
– 常磐線:上野から土浦、水戸、日立、高萩まで
– 上野東京ライン:上野から東京まで
– 湘南新宿ライン:大宮から逗子まで
– 東海道線:東京から小田原、熱海、沼津まで
– 伊東線:熱海から伊東まで
横須賀線や総武快速線など一部路線でのみグリーン車にコンセントが設置された理由について詳しく見ていきます。
なぜ横須賀線と総武快速線だけにコンセントが設置されたのか
横須賀線と総武快速線でのみコンセントが設置されている理由は、その背景に「車両の導入時期」が深く関係しています。
2020年12月21日に、横須賀線と総武快速線では新型のE235系電車が導入されました。
この車両には普通列車のグリーン車にコンセントが装備されています。
ただし、2023年時点では、これらの路線では新型のE235系と、1994年に登場した古いモデルのE217系の二つのタイプが運行されています。
一方、東海道線、宇都宮線、高崎線には2000年に導入されたE231系、常磐線の快速列車用に2005年に導入されたE531系、東海道線等で使用される2008年導入のE233系3000番台があります。
これらの車両導入の順序を見てみると、「E217系→E231系→E531系→E233系→E235系」となっており、最も古いE217系から順に更新が行われています。
このため、現在もE217系の置き換えが未だ進行中であり、普通列車グリーン車のコンセント設置は一部の列車に限定されています。
つまり、横須賀線と総武快速線は元々一番古い型を使っていたため一番早く新型に切り替わり、その新型にコンセントが設置されているということです。
JR東日本は2024年度までにE217系を全面的に置き換える計画です。
それらが完了するまでの間、利用する列車によってはコンセントがない場合があるため、注意が必要です。
横須賀線と総武快速線の普通列車グリーン車に設置されたコンセントの配置について
2022年の時点で、横須賀線と総武快速線の特定の列車に設置された普通列車グリーン車のコンセントは、どのように配置されているのでしょうか?
これらの普通列車グリーン車には3種類のフロアがあります。
2階建ての2階席からは眺めが良く、1階席はホームと同じ高さに位置しています。
さらに、普通車両と同じ高さにある平屋席も存在します。
これらすべてのフロアの席にコンセントが設置されています。
次に、座席の配置について詳しく見ていきましょう。
座席のコンセントは窓側か通路側か?
横須賀線と総武快速線に導入された新型E235系グリーン車の座席配置は、2+2の形式です。これは、窓側と通路側に座席があることを意味します。
東海道新幹線の一部では窓側にのみコンセントが設置されているケースがありますが、E235系グリーン車では通路側と窓側の両方にコンセントが設置されています。
提供される電力は100V・最大2Aです。
ただし、利用には国内用のコンセントプラグが必要で、アテンダントからの貸出しは行われていません。
また、E235系にはJR東日本のフリーWi-Fiも完備されており、動画視聴やウェブブラウジングに十分対応しています。
中央線に導入されるグリーン車にはコンセントが設置されている
23年にJR東日本から中央線へ待望のグリーン車導入が発表されました。
2024年度末以降にはなりますが、中央線の快速電車と、直通する青梅線のすべての編成にグリーン車が導入され、新しい車両もすでに公開されています。
新しい車両は2階建てで、すべての座席のひじ掛けにコンセントが設置されています。
Wi-Fiが無料で利用でき、一部の車両にはトイレや洗面台も設けられています。
まとめ
今後他の路線の普通列車グリーン車にコンセントが次々と設置される可能性は、現状では低いと見られます。
全ての路線でいっぺんに車両を切り替えるのは難しいですし、順次旧型を新型に切り替わるのを待ちましょう。