夏の風物詩であるお盆期間には、多くの企業が休暇を取り、帰省や観光に出かけたり、先祖の墓参りを行う方が増えます。
しかし、中にはお盆でも休むことなく稼働を続ける企業が存在します。
そんな休暇を取得できないお盆期間も働く必要がある職種とは、一体どのようなものなのでしょうか。
この度は、お盆でも休むことなく動き続ける企業や、そうせざるを得ない理由を解説していきます。
お盆休みが無い職種について
お盆の時期に休むことが常識とされる中、休まずに働いている人たちがいることをご存じでしょうか。
お盆休みが存在しない職場は実際に多くあり、そのおかげで私たちはお盆期間中でも日常生活に支障をきたすことなく過ごせています。
では、どのような業種でお盆も営業を続けているのでしょうか?
医者
お盆時期において、大規模な病院は原則として休診日を設けておらず、診療を続けます。
患者さんたちが必要とする時に治療を受けられるよう、これらの病院は年中無休で運営されることが多いです。
病気や怪我は予測できないため、病院が全て閉まるわけにはいきません。
一方で、小規模な診療所や個人経営の病院の中には、お盆の期間中休診するところも存在します。
介護の現場とお盆休み
病院と同じく、介護は人々の支援を行う大切な作業であり、お盆の時期にはなくてはならないサービスです。
施設入所のケアから訪問介護まで、様々な形態がありますが、どのケースにおいても、介護サービスが必要な人々が絶えず存在するため、お盆休みを取ることは難しいのです。
このように、日々人の世話をする介護の仕事は、重要かつ厳しいものだといえます。
金融機関
お盆の際も銀行を含む金融機関は通常営業を行います。
土日祝日は基本的に休業となりますが、平日は営業を続けます。
これは金融機関の休業日が、銀行法で決められているためです。
交通機関のお盆期間中の動き
お盆時期には多くの人が帰省や旅行のために移動をするため、電車やバス、飛行機などの公共交通機関は休業せずに稼働を続けています。
利用者の急増に対応するため、交通業界はお盆期間中も通常どおりのサービスを提供してくれているのです。
運輸業界のお盆期間の動向
運送業の世界ではお盆期間の営業体制が会社によって異なります。
特に、多くの大手運送会社ではこの時期も通常通りの業務を行います。
しかし、一方で、下請けとなる運送業者などではお盆休みを取る場合があります。
お盆期間中も変わらぬ荷物の流れがあるため、多くの運送会社が休業しない背景には、この一定の物流需要があることが理由となっています。
報道業界のお盆
テレビやラジオ、新聞社といった報道関連の業界では、お盆期間においても休むことがほとんどありません。
多くの報道関係者が、事前に撮影した番組の放映に寄与してはいますが、お盆であっても緊急なニュースを伝えるために現場で活動する人々が数多くいます。
事件や事故が発生した場合、報道は休みを言い渡すことなく即座に動き出す必要があるため、当然ながらそれが休日を取得できない理由となっています。
公務員のお盆期間の勤務状況
日頃から市民生活を支える公務員も、お盆の期間に全員が同時に休暇を取るということはしません。
もし警察官や消防士などが皆休んでしまうと、何かあった際に対応できなくなってしまいます。
市役所の場合も、土日と祝日は閉庁されますが、他の平日については通常どおり開庁しているのが通常です。
これは、休業すると市民の生活に支障をきたす可能性があるからでしょう。
デパートのお盆期間の営業状況
お盆期間中、多くのデパートは休業せず営業している傾向にあります。
この時期は多くの顧客で賑わうため、通常よりも混雑することが予想されます。
来場者数が全国的に増加するお盆は、デパートにとって大きな収益機会のため、営業を続けることが一般的です。
それでも、従業員には店舗ごとの方針に基づいて休暇が交代で与えられます。
コンビニ・スーパーの営業状況
地元のコンビニやスーパーは、いくつかの個人経営の店を除き、大半が通常営業を続けています。
店の混雑具合は場所によって差があり、それぞれの店舗で適切な対応が求められます。
営業を続ける主な理由としては、地域住民の利便性を確保することや、お盆の時期の商機を逃したくないという事情があります。
家電量販店の営業について
家電量販店は企業によって違いはありますが、ほとんどが通年無休で運営されています。
特にお盆期間中の買い物が目的というわけではありませんが、従業員はシフト制で休日を取得するため、店舗自体は開店しています。
お盆の期間に利用する顧客が存在するため、コストを考慮した上で営業を続ける方が賢明だと考えられているのです。
飲食店のお盆期間の営業状況
多くの飲食店はレストランや居酒屋といった形態を問わず、一部の店舗を除き、お盆期間中も通常通り営業しています。
お盆休み中は客足が増えるため、営業を止める選択肢はほとんどありません。
とりわけ観光地の飲食店にとっては、この時期が大変重要な稼ぎ時となります。
ただし、それぞれの立地や地域によって休業する場合もありますが、各店舗はそれに応じた柔軟な対応をしている模様です。
宿泊施設の繁忙期:お盆
お盆期間は、年中でも特に宿泊施設が忙しくなる時期です。
ホテルや旅館といった施設は、この時期に全国から旅行客が押し寄せるため、早い段階で予約が埋まります。
その結果、宿泊施設の従業員はお盆休みを取ることができず、施設の運営に追われます。
お盆休み期間中に宿泊施設が忙しくなるのは、宿泊客が急増するからこそです。
レジャー・娯楽の施設
お盆期間中、ボーリング場、カラオケ、テーマパークといったレジャー施設や、パチンコ店のような娯楽施設は稼ぎ時のため、休むことができません。
夏休みシーズンであるため、家族連れなどの来客も増えるこの時期は特に忙しくなります。
このように、お盆に多くの人が集まるため、スタッフは休めないのです。
あとがき
多くの人がお盆休みを楽しんでいますが、実はお盆休みが設けられていない企業も少なからず存在するのです。
それでも、代わりとして別の時期に休暇を取らせてくれるような配慮をしている職場もありますので、一概に全ての企業が休みを取らないわけではありません。
お盆の時期にも仕事をしてくれている人々には心からの感謝をしたいものです。
彼らのおかげで私たちは様々なサービスを受けられるのですから。