寒中見舞いは、冬の寒さに対し心温まる挨拶として知られていますが、特に喪中にある友人へ送る際には、どのように表現すると適切でしょうか?
一般的な挨拶状と異なり、寒中見舞いでは故人への敬意や慰めの気持ちを込めることが求められます。
以下に、喪中の友人へ送る際の寒中見舞いの文面作成について説明します。
寒中見舞いの文章の組み立て方
喪中の友人へ向けた寒中見舞いの文面の作り方を説明します。
寒中見舞いとは?
そもそも寒中見舞いとは、冬の寒さを背景にした相手の健康や安否を気遣う挨拶状です。
喪中の友人に対しては、新年の挨拶を控えた上で、亡くなった方への哀悼の意を込めるとともに、残された方々の健康や幸福を願う内容を含めることが重要です。
寒中見舞いを送る適切な時期
寒中見舞いは、小寒から立春前日までの間に送ることが一般的です。
地域や家庭によっては1月中旬以降に送る場合もあります。
立春を過ぎると「余寒見舞い」と呼ばれるようになります。
喪中の友人へ送る寒中見舞いの具体的な文面
喪中の友人に送る寒中見舞いは、次のような順序で作成します。
①挨拶
一般的な「寒中お見舞い申し上げます」から始めます。
故人に対する敬意を示すため、尊敬の意をこめて「寒中お伺い申し上げます」としても良いでしょう。
②新年の挨拶の控えについてのお詫び
「ご服喪中のことを承り、新年のご挨拶を控えさせていただきました」と付け加えます。
③故人への哀悼の言葉
「故人様のご冥福を心よりお祈り申し上げます」と慰めの言葉を添えます。
④相手の健康への気遣い
「どうぞご自愛ください」と健康を気遣う言葉を加えます。
⑤日付
文末には「令和〇年〇月」と年月日を記載します。
寒中見舞いを送る際の適切な方法と心得
寒中見舞いは、冬の挨拶状として親しまれていますが、その送り方にはいくつかのマナーがあります。
以下のポイントを押さえて、相手に気持ちよく受け取ってもらえるよう心掛けましょう。
寒中見舞いの適切な送り時期
寒中見舞いは季節に即した挨拶であり、特に小寒から立春前日までの間に送るのが一般的です。
12月や2月に送るのは通例から外れるため、適切な時期に注意しましょう。
寒中見舞いに用いるはがき
寒中見舞いには、年賀はがきは避け、新しく無地のはがきを用いることが望ましいです。
季節感を考え、適切なものを選ぶようにしましょう。
選ぶべきデザイン
寒中見舞いで使用する絵柄は、冬や初春をイメージさせるものを選びます。
年賀状や喪中はがきを思わせるデザインや切手は使用を避け、季節感を重視しましょう。
寒中見舞いの文面の書き方
寒中見舞いの文面は、句読点を極力使用せず、簡潔かつ明瞭にまとめることが重要です。
視覚的にも整理しやすいよう、空白や改行を利用して整えましょう。
挨拶文の始め方と終わり方
寒中見舞いは「寒中お見舞い申し上げます」などの挨拶から始めることが多く、「拝啓」「敬具」などの形式は通常用いません。
挨拶から直接入り、簡潔に終えることが好ましいです。
喪中の相手に配慮した言葉遣い
寒中見舞いはしばしば喪中の相手にも送られます。
この場合、おめでたい言葉や賀詞は避け、故人に対する哀悼の意や相手の健康を気遣う言葉を選びましょう。
喪中にある友人への寒中見舞い文例集
友人が喪中である時に贈る寒中見舞いの文例をご紹介します。
貴方のご家族の不幸を伺い、心より哀悼の意を表します。新年のご挨拶を差し控えましたが、どうか皆様お健やかでありますようお祈り申し上げます。我々家族も元気にしております。厳しい寒さが続きますが、どうぞお体を大切にしてください。令和〇年〇月
「故人名」様のご逝去を深く悼み、お悔やみ申し上げます。年の初めのご挨拶を控えさせていただいておりますが、皆様が健康でありますようにと願っております。私たちも新しい年を迎えています。今年も変わらぬお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。令和〇年〇月
ご服喪中のことを伺い、深く哀悼の意を表します。新年の挨拶を控えさせていただきましたが、皆様が穏やかにお過ごしであることを心から願います。我々も新年を迎え、皆健康に過ごしております。引き続きの寒さにご留意ください。令和〇年〇月
まとめ
寒中見舞いは、冬の寒さに思いを馳せる挨拶状です。
友人が喪中の際でも、適切な言葉選びと心遣いで送ることができます。
ただし、喪中であることに配慮した文面を選ぶことが重要です。
寒中見舞い特有のマナーや、相手への思いやりを持って、温かい挨拶を贈りましょう。