日本の伝統である年賀状。
これは個人だけではなく企業間でも行われています。
しかし、その大部分は印刷された内容ですよね。
どの企業も類似した内容の年賀状を送ることで、ビジネスシーンにおける形式的な印象が強まります。
そこで重要となるのが一言メッセージの添え方です。
ほんの少しの言葉を加えるだけで、送り主の心情も伝わり、受け取った際には喜ばれることでしょう。
ではどのような一言を添えるべきでしょうか？
年賀状の一言 取引先へのメッセージの書き方は？
取引先への年賀状に添える一言には、書き方に工夫をすることが重要です。
大切なお取引先に対して、失礼のないよう配慮された一言が理想です。
書いた一言で印象が左右されるため、そのポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 手書きで丁寧に記入する
- ボールペンは推奨されない
- 修正液の使用は避ける
- 忌み言葉は避ける
- 文末は句点を用いない
ここからはそれぞれの点を詳細に説明します。
手書きで書く
賀詞やその他の文面が印刷ですから、手書きの文字は目を引きます。
相手ごとに文章を考えて書くのは大変ですが、その労力は相手にも伝わります。
字が下手な方でも、最大限に丁寧に書くようにすれば問題ありません。
ボールペンは出来るだけ避ける
ボールペンで書くことが悪いわけではありませんが、どうしても事務的な印象を与えがちです。
カラーインクは目立ちますが、はがきには墨色の黒のインクを選ぶのが適切です。
修正液は使わない
特に、取引先に対しては、なおさらのこと慎重に、丁寧な筆跡を心がけましょう。
間違えてしまったハガキは郵便局で新しいものと交換可能です。
忌み言葉を使わない
たとえば、「去年」という表現は忌み言葉になることがあります。
「去」の文字は「去る」＝離別・死別を思わせるため、避けるべきです。
年賀状では、前年を「旧年」や「昨年」と表現するのが一般的です。
他にも忌み言葉が存在するため、はがきを書く前には一度確認することをお勧めします。
句読点は使わない
これは筆を用いていた時代の名残という説や、年初めのご挨拶では区切りをつけないためという意味もあるそうです。
改行を上手に使い読みやすくなるように工夫しましょう。
年賀状の一言 取引先へのメッセージ例文は？
ここで、取引先への年賀状に記載できる一言メッセージの例を、様々なタイプに分けてご紹介いたします。
基本的には以下のタイプが考えられます。
- 感謝やお礼の言葉
- お力添えをお願いする言葉
- 努力や精進を誓う言葉
- 発展を祈る言葉
- 引き続きのお付き合いをお願いする言葉
感謝やお礼の言葉
- 旧年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
- 旧年中は格別のご愛顧を賜わり厚く御礼申し上げます。
- 旧年中は身に余るご愛顧を賜り謹んで御礼申し上げます。
- 旧年中は格別のお引き立てをいただきありがたく御礼申し上げます。
- 日頃よりお力添えいただきまして心から感謝いたしております。
- 旧年中は大変お世話になりました。
- ○○の件では大変お世話になりました。
- いつもお心遣いをありがとうございます。
お力添えをお願いする言葉
- 何卒お力添えいただきますよう心よりお願いいたします。
- 今後ともより一層のお力添えを何卒よろしくお願いいたします。
努力や精進する言葉
- 今年も皆様のお役に立てるよう、一層の努力をもってご厚情にお応えしてまいります。
- 皆様のお力添えをいただきながら、一層の努力を重ねて参ります。
発展を祈る言葉
- 貴社益々のご発展をお祈り申し上げます。
- 貴社のますますのご発展を祈念させていただきます。
- 年頭に際し貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
- 貴社のご繁栄と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
- 貴社の益々のご繁栄と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
お付き合いをお願いする言葉
- 本年も変わらぬご愛顧のほど心よりお願い申し上げます。
- 本年も変わらぬご交誼のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
- 本年も変わらぬご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
- 本年もなお一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
- 今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
- 今後ともご高配を賜りますようせつにお願い申し上げます。
あとがき
取引先への年賀状に添える一言の例文についてまとめてみました。
書き方のポイントとしては、印刷された内容と重複しないフレーズを選ぶことが望ましいです。
また、昨年の感謝を表す際には、具体的な出来事を挙げつつ「○○の件では・・・」と続けることで、他社の年賀状とは一線を画した印象を与えることができます。
仕事の内容や相手との関係に応じて、適切な言葉を選んで綴ってください。
