神社での初詣に際して行われるお賽銭には、さまざまな意味が込められています。
参拝者によって金額は異なりますが、一体どれくらいが適切なのでしょうか。
語呂合わせで選ばれる縁起の良い金額や避けるべき金額も存在し、選択に迷うことがあります。
そこで、お賽銭の背景や適切な金額、縁起の良い金額と悪い金額について詳しく説明します。
お賽銭の意味とは?
お賽銭とは、どのような意味を持っているのでしょうか。
お賽銭とは?
一部の人々は、お賽銭を神様に願いを叶えてもらうための代金と考えるかもしれませんが、それは誤解です。
お賽銭は、願いが叶った際の感謝や、日常の感謝を表すために捧げるものです。
「賽」の字には、神仏に感謝の参りをする意味が含まれています。
また、お賽銭には、金銭が災いや汚れを吸い取る力を持つとされ、自らの身を清める意味合いもあると言われています。
さらに、賽銭箱に硬貨を投じる音に罪を清める効果があるという説もあります。
お賽銭の由来とは?
元々、お賽銭は神前にお米を撒く「散米」や、洗った米を白紙に包んで捧げる「おひねり」として供えられていました。
金銭が用いられるようになったのは、中世以降、貨幣が普及し、参拝が一般化したからです。
お賽銭はいくらがいい?
お賽銭の金額については、決まったルールはありません。
供える金額は、その時に感じた額が最適とされています。
願いの大きさに応じて金額を変える考え方もあります。
- 大きな願い事には大きな金額
- 小さな願い事には相応の金額
神様への感謝やお礼は、金額の大小よりも、心を込めて捧げることが重要です。
お賽銭の縁起の良い金額と悪い金額は?
お賽銭を捧げる際、「ご縁がありますように」と願って5円玉を投じる人もいます。
このように、お賽銭の金額には、語呂合わせで縁起を担ぐ文化も存在します。
どの金額が縁起が良く、どの金額が縁起が悪いか、以下で詳しく見ていきましょう。
10円(5円2枚):「重ね重ねご縁がありますように」
15円:「十分ご縁がありますように」
20円(5円4枚):「よいご縁がありますように」
25円:「二重にご縁がありますように」
35円:「再三ご縁がありますように」
40円(5円8枚):「末広がりにご縁がありますように」
45円:「始終ご縁がありますように」
50円:「五重の縁がありますように」
55円:「いつでもご縁がありますように」
105円:「十分にご縁がありますように」
115円:「いいご縁がありますように」
125円:「十二分にご縁がありますように」
さらに、1万円は円満な関係を象徴し、21円や31円は割り切れない数字であるため、恋愛が続いたり夫婦関係が円満であることを願う意味が込められています。
穴の開いた硬貨(5円や50円)は縁起が良いとされる理由は、ご縁を象徴するという説や、五重の縁を表すという説、穴から向こうが見えるため未来が明るいという説があります。
ですが穴が開いていない硬貨も使って大丈夫です。
お賽銭の縁起の悪い金額は?
語呂合わせで縁起が悪いとされる金額には、以下のようなものがあります。
語呂合わせによる縁起の悪いお賽銭の金額について説明します。
75円:「なんのご縁もない」
85円:「やっぱりご縁がない」
95円:「これでもご縁がない」
500円:「これ以上効果(硬貨)がない」
また、10円については「遠縁(とおえん)」と聞こえるため、遠く離れた縁を連想させ、一般的には良くないとされて避ける方もいます。
これらの金額は、お賽銭として使用する際には避けるべきとされているため、験を担ぎたい人は注意が必要です。
あとがき
お賽銭の意味や金額についてご紹介しました。
お札をお供えする場合は、白い封筒に入れてください。
また、賽銭箱に入れる際には投げ入れるのは避け、丁寧に入れることが望ましいです。
初詣など神社の混雑状況によりますが、お供えする心持ちで行動しましょう。